ゾイド徒然草 -253ページ目

怪生物・タランドス

 昨日に引き続き、ZKシリーズのレビューを。本日紹介するのはシリーズの最後を飾るクワガタ型ゾイド、ZK-03 タランドスだ。

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 おお、どこかのカマキリ型と違ってなかなかカッコイイではないか。

 

 しかし、よく見ると……

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 三本目の角!? これじゃコーカサスオオカブトだよ!

 それにしても、このシリーズのMVPはガイサックの脚である。三種とも脚はガイサックの脚を加工した物であるし、タランドスに至っては写真の通りハサミまでガイサックの脚だ。一ファンの改造作品だったらなかなかセンスのある見立てだが、一企業が売り物にするのにここまで徹底した流用をするのはいかがなものか。いや、そういえばGZの今日に至るまで流用が徹底している。「MOTTAINAI!」がトミーの社是なのか。もっとよく見てみると、旧小型改造セットの燃料タンクなども流用されている。

 

 話は変わるが、設定的には、こいつらはいったい何者なのか? 旧バトストに登場したわけでもないので、パラレルワールドの存在なのかも知れない。

 コックピットも見あたらず、金銀の人も付属していなかったので、おそらくは無人機なのであろう。アニメで言うところのスリーパーゾイドのようなものかもしれない。一定地域の警備などに配置され、接近する敵機は「消去」するなどの単純な命令を履行するのである。

 

 それと気になるのが命名の由来だ。番号が後のものほど難解だ。ゾリオンはおそらく「サソリ+オリオン」だろう。オリオンはサソリに殺された側だが、小さいことを気にしていては(ゾイドをやるのは)難しい。あるいは、「Z+Orion」で、オリオンに終末をもたらしたもの、と強引な解釈も可能かもしれない。

 これがマディオスになるともう難しい。全体的にはカマキリを意味する「マンティス」のもじりなのだろうが、「ディオ」とかどっから出てきたのか皆目見当が付かない。タランドスになるとお手上げ。全然意味が分からない。

 

 設定、名前の由来。全てが謎に包まれた過去の遺物、ZKゾイド。だが、一番の謎はこの商品の企画意図かもしれない。

マディオス爆誕

 本日はZK-02 マディオスを組み立ててみた。

 見よ、この勇姿!

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 ……あれ? なんか格好悪くね?

 

 真横からのショット。

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 うわぁ…… これはひどい。ZKシリーズ最低の駄作だね。三種類しかないけど。

 

 キットの出来は置いておいて、模型的にZKを考えてみたい。

 まず気になったのが、ゲート処理のしにくさはバイオゾイド以上であるということである。デザインナイフではどうしてもきれいに成形できない。柔すぎで刃を入れようとすると逃げられてしまう。また、パーティングラインの大部分がバリになっており、こちらも頭が痛い。

 だが、効果的手段を思いついた。紙の上で擦りゃいいのである! 消しゴムだし。

 

 もう一つは色の問題だ。単色での成型なので素組ではいささか面白味に欠けるのは否めない。塗装を考える者も多いかと思う(持っている者自体は少ないだろうが)。だが、待って欲しい。塗装をしてしまったら、塗装をしてしまったら……

 

 字を消せないじゃないか!

ゾイドジェネシス 第二話感想

 BSジャパンにて三日遅れで視聴。

 

 冒頭部でホッと胸をなで下ろした。ソードウルフとランスタッグがちゃんと動いていたからである。というのも、初回はよほど制作の進行が押していたらしく、ムラサメライガーはほぼ止め絵に等しかったからだ。CGの意味が見出せず、セルアニメで十分やれたのではないかというくらい。ソードウルフ、ランスタッグに至っては毫も動いていなかったので、不安になっていたのである。それが、よく動いていた。安心した。

 

 

 設定的なことで明らかになったことがいくつか。まず、エレファンダーの部隊を噛ませ犬にすることで、バイオゾイドと通常のゾイドの力関係が明確にされた。「効く/効かない」というデジタルな属性上のこととはえ、バイオゾイドまず無敵である。

 ただ、ランスタッグの角での締め付けは効いていたようだ。通常ゾイドでも絞め技、関節技をもって戦えば、バイオゾイドとも渡り合えるのではないか。もっとも、犬猫が関節技を使えるとも思えない。ついにアイアンコングの時代が到来するのだ!

 ルージのセリフからは村の閉鎖的状況が分かった。外の世界を旅する者は商人くらいのようである。技術レベルだけでなく、社会の発展度も中世のそれに退行していると見られる。

 

 

 今週は物語の核となる登場人物が二人初登場した(もっとも、前回のレ・ミィは顔出し程度だったので実質的には三人か)。

 

 ヒロインであるレ・ミィは、物心付いたときからラ・カンと旅をしていたという設定だそうだ。つまり、まともな社会生活をしてこなかったのだ。それがあの傍若無人な態度に現れている。ルージの成長とは別に、このノーブルサベッジの「社会契約」が副次的テーマとして語られていくのだと思う。

 ザイリンに対しては、ラ・カンの仕込みだという武術を披露しているが、武装解除に浴びせ蹴りという大技を使っている。故アンディ・フグの言によると、武術の心得がある女性でも素人の男にはかなわないそうである。華麗な技であったが、そのことが逆にレ・ミィの武術家としての限界を早くも示していたように思う。

 

 敵の将校であるザイリンは、今までのライバルキャラとは毛色が違う感じがする。冷静かつ酷薄なのはお約束を踏んでいるが、物腰は紳士的。単身潜入調査を試みるところなどを見ると、けして専門馬鹿ではないバランスよく発達した人格のようである。

 

 ラ・カンは未熟な主人公を導いていく指導者的キャラクターであろう。亡国の王であるらしいが、過去の判断(無血開城)を後悔もしているだろうから、老いてなお成長の余地を残しているとも言える。個人的には一番期待している。

 

 

 話の筋はまだ導入部の決まり事を消化している状態なので特にコメントすることもないが、次週は楽しみにしている。『フューザーズ』のときは二話目で既に……

 いや、言うまい。

糸井重里を撃て!

 コピーライターという職業があると世間に認知させたのは糸井重里ではないだろうか。どんな仕事をしているのかが認知されているとは言い難いが。なにしろ、私もよく分かっていない。まさか、「くうねるあそぶ」とかいう短文を考えただけで、「くうねるあそぶ」な生活ができるわけでもあるまい。そんな仕事があったら是非私に紹介してほしい。

 ただ、世間は「糸井重里という幻像=コピーライター」だと捉えらているように思う。よく分からないがセンス一発で大金を生み出し、釣り三昧の生活。奥さんは美人。有名人との交流も多い。人の金で「徳川埋蔵金発掘」という土木事業をやり、結局見つからなかったら「小栗上野介という男が世界を相手に渡り合ったという痛快な事実が発掘できてよかった」と、さらりと論点をずらして済ませる。羨ましい、羨ましいよ、コピーライター!

 

 さて、そんな糸井氏の仕事にも負けないと思われるのが、昨日紹介したゾイド消しゴムのコピーだ。下のパッケージ写真を見て欲しい。

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「敵をただちに消去せよ!」

 

 う~ん、ス・テ・キ!

 これを考えた奴はこう思っただろうなぁ。

「うぷぷぷぷ! 俺、天才!?」

 いやいや、確かに己の天才を認識せずにはいられなくなるだろう、こんなコピーを書いてしまっては。なにしろ、ゾイドが兵器であるという設定と、消しゴムであるという商品特性を一言で表し、なおかつ勢いというものがある。けだし名文である。

秘蔵キット・ゾリオン製作

 本日、秘匿していたキットを組み立てた。

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ZK-01 ゾリオン

 材質が消しゴムという、かなりバッタモンくさい珍品である。見ての通り、原型はガイサックをベースにアクアドンなどのジャンクで構成されたもののようだ。

 おっと、武器を装備するのを忘れていた。

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シャーペンミサイル

 ちょ、そこの君、呆れて帰らないでくれ! 本当に昔こういうキットが売っていたのだ! ほら、証拠にこの写真を見てくれ。

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ZEBRA ZOIDS ©TOMY

 そう、このキットはなぜかゼブラから売られていた、らしい。定価350円也。並の旧ゾイドよりレアリティは高いと思われるのだが、私はヤフオクにて三つセットで1500円で落札。一緒に落札した「ZK-02」と「ZK-03」もそのうち公開しよう。乞うご期待。

 ちなみに、シャーペンの書き味はなめらかで、消しゴムとしての消字能力もかなり高かった(ランナーにて実験)。書いて消せる、愛すべきマッチポンプ式ゾイドである。